CRMとERPの違いから活用方法まで紹介
小売業にとって、お客様との関係を続けることはビジネスの持続的な成功のカギとなります。その手助けとなるのが「CRM」、すなわち「Customer Relationship Management(顧客関係管理)」です。しかし、この用語を耳にしたことがない方も多いと思います。本コラムでは、「CRM」が何であり、どのように小売ビジネスに役立つか、ERPとの違い、CRMの活用方法について詳しく解説します。
こんな方におすすめ
- ネイティブアプリ・LINEミニアプリの開発、導入を検討している方
- 店舗運営、販促担当、マーケティング担当になられた方
CRMとは
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」と訳され、お店や会社がお客さまとの関係をより良くするためのシステムや考え方のことを指します。
具体的には、お客さまの名前や住所、電話番号、購入した商品などの基本情報をはじめ、これまでの問い合わせの内容や対応履歴など、お客さまに関する様々な情報を集め、一つにまとめて管理します。これにより、お客さまにしっかりと向き合い、一人一人に合わせた対応や提案ができるようになります。
例えば、お客さまが前回何を買ってくれたのか、どんな要望を持っているのかを把握することで、次に来店された際、そのお客さまが喜ぶであろう商品やサービスを提案することができます。また、お客さまからの問い合わせに対しても迅速に対応することができ、お客さまの満足度を上げることに繋がります。
このように、CRMを上手く活用することで、お客さまとの良好な関係を築き、その結果、お店や会社の売り上げアップに繋げることができます。
CRMとERP、SFAの違い
CRMシステムと似ているシステムにERP、SFAというものがあります。
■ERP (Enterprise Resource Planning)
企業資源計画と呼ばれ、全社的な業務フローや情報を一元的に管理し、効率的な業務運用を実現するためのシステムです。CRMは顧客にフォーカスしていますが、ERPは企業全体のリソースを管理します。
■SFA (Sales Force Automation)
営業支援システムとも呼ばれ、営業活動の効率化・自動化を実現するためのシステムです。CRMが顧客管理に重点を置く一方で、SFAは営業活動そのものの効率化を重視します。
これらのシステムは、それぞれ異なる視点から組織の効率化や最適化を目指します。
CRMの活用方法
CRMを活用する具体的な方法は以下の通りです。
- 顧客情報の一元管理
顧客の基本情報や購入履歴、問い合わせ内容などを一元に管理することで、顧客の動向やニーズを把握しやすくなります。
- 個別対応の実現
顧客ごとの情報を詳細に把握することで、個々の顧客に合わせた販売促進活動やサービスを提供することが可能になります。
- 営業活動の効率化
顧客からの問い合わせや購入履歴などのデータを元に、営業活動を計画・実行します。これにより、効率的な営業活動が可能となります。
- マーケティング活動の最適化
顧客の行動履歴や傾向を分析し、効果的なマーケティング活動を計画します。市場調査や広告キャンペーンの実施など、マーケティング活動が精密かつ効率的に行えます。
- サービス向上
顧客からのフィードバックを迅速にキャッチし、商品開発やサービス改善へ反映します。これにより、顧客満足度の向上を図ることができます。
これらの活用方法は一例であり、具体的な活用方法は企業の業種や業務の内容、CRMシステムの機能などによって異なります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。CRMが顧客情報の管理から活用までできるものということが分かりました。活用にあたって、どの情報をCRMに貯めていくのかも大事なポイントになるので、よく検討しながら進めましょう。