ドラッグストアと調剤、1つのLINEミニアプリで2部門の課題解決
デジクル会員証 デジクル for LINEミニアプリ- 背景
- ・ドラッグストア・調剤それぞれネイティブアプリのダウンロードに課題
・LINEの利便性の高さと、デジクルのバリューカード連携と伴走に期待
- 活用
- ・ポイントを貯める楽しさを手軽に体験、処方箋事前送信増加で「健康なくらしのお手伝い」
・将来的にはドラッグストア・調剤の相互送客へも挑戦
- 効果
- ・調剤では導入後半年で月間処方箋受付1,500件を突破。従来システムの50%を達成
・プラスチックカードのLINEミニアプリ連携により、お客さまとのデジタル接点構築も順調
デジクル for LINEミニアプリを導入した背景
利用ハードルの低さに注目、会員証連携開発と伴走力が決め手になった
新生堂薬局は、ドラッグストアと調剤薬局の双方で、新しい技術を取り入れながら地域の皆さまの健康なくらしをサポートしております。アプリという側面では、デジクル for LINEミニアプリの導入前から、ドラッグストア・調剤のそれぞれでネイティブアプリを提供していました。
ドラッグストアでは、自社アプリである「ドラッグ新生堂・くすりのハッピー 公式アプリ」を展開し、会員証・ポイントカード・クーポンのような主要な機能を備えています。アプリによるお客さまの離反率低下に手応えがあり、よりアプリ会員を拡大していきたいと思っていたものの、アプリのダウンロードはお客さまによってはハードルに感じられることもあり、成長が鈍化していました。
調剤では、他社プラットフォームを利用して、Webブラウザやネイティブアプリ「新生堂お薬手帳」での処方箋受付を行っております。こちらもサービス登録やアプリダウンロードが必要であるため、患者さんへお手間をかけてしまうことに課題を感じていました。また、薬機法改正に伴い、服薬フォローアップの義務化やオンライン服薬指導の対応を検討する中で、シニアの方も含め幅広い年代の患者さまに使っていただけるプラットフォームを選定したいと考えていました。
そのような状況の中で、デジクルからLINEミニアプリについて提案を受け、ドラッグストア・調剤で抱えていた課題を同時にクリアできると思い、検討を進めました。調剤のオンライン服薬指導や服薬フォローアップのプラットフォームとしても、利便性や普及率の高いLINEを基盤とすることは最適だと考えました。
複数企業からLINEミニアプリの提案を受けましたが、その中でデジクルを選んだ理由は主に2つあります。1つ目は、バリューデザインとのパートナーシップを通じたバリューカードとの連携です。弊社の会員証・ポイントカード「ハッピーカード」では、2013年からバリューカードのシステムを使用しており、多くのお客さまにご利用いただいております。円滑にバリューカードとのシステム連携ができることは大きなメリットでした。2つ目は、今後のサポートへの期待ができたことです。数々の企画立案や提案を通じて、LINEミニアプリに限らずDXパートナーとして伴走してくれる頼もしさを感じました。
活用方法や機能
ポイントを貯める楽しさの体験提供や処方箋事前送信の促進、将来的にはシナジー創出へ
LINEミニアプリでは、ドラッグストア・調剤の両方を1つのサービスでまとめてリリースしました。2022年9月のリリース時点では、ドラッグストアでは会員証・ポイントカード機能、調剤では処方箋送信・受け取り予約機能をご利用いただけます。
ドラッグストアにおけるLINEミニアプリの位置付けは、ハッピーカードの会員数を増加させ、ネイティブアプリの入り口を広げるようなものだと想定しています。LINEをすでに利用していれば新たにアプリダウンロードの必要がないため、ハードルが非常に低い状態で、お客さまにポイントを貯める楽しさを体験いただけることが最大の狙いです。アプリ利用率はお客さま全体の4割を目指しており、LINEミニアプリを選択肢に追加できたことによって加速できる見込みです。
調剤では、患者さんが日常的に使い慣れているLINEを通じて処方箋送信・受け取り予約を行えるようになるため、処方箋事前送信による応需実績をさらに伸ばせるでしょう。また、お薬の受け取り日時の指定ができ、来局タイミングもご案内できるので、患者さんを薬局内でお待たせする時間を短縮できることが期待できます。患者さんにとって利便性の高いサービスの提供や対人業務の時間創出を行い、弊社が目指す「健康なくらしのお手伝い」を実現していきたいと思っています。
導入後の効果
導入後半年で月間処方箋受付1,500件突破、従来システムの50%を達成
LINEミニアプリでの毎月の処方箋受付枚数は、導入後3ヶ月で1,000枚を突破し、現在は1,500枚と好調に推移しております。従来のWeb予約サービスおよびネイティブアプリでの月間処方箋受付枚数は約3,000枚となっておりますので、その50%にLINEミニアプリが既に達していることとなります。従来のシステムでは、1,500枚に至るまでに2年ほどかかりましたが、LINEミニアプリではたった半年で到達しており、薬局におけるLINEミニアプリとの親和性を実感しています。これほど早く効果を得られ、社内でも喜びの声があがっています。
販促についても、プラスチックカードのLINEミニアプリ連携は順調に推移しており、板カードをお持ちのお客さまとのデジタル接点構築が進んでいます。30代を中心とした会員増加に繋がっており、お客さまへの浸透も進んできております。今後もキャンペーン実施やクーポン配信を通じて、利用率は高まっていくと見込んでおります。
今後の展望
ドラッグストアと調剤での相互送客やシナジー創出へ
弊社ではスマホレジサービスやOTC医薬品のカウンセリングツールなどあらゆるDXの仕掛けを行なっていますが、LINEミニアプリによるデジタルのタッチポイント創出もDX促進のための重要な役割だと考えています。
ドラッグストアと調剤の両方を展開している強みを活かして、例えば調剤は利用しているがドラッグストアは利用していないというお客さまにドラッグストアのクーポンを配信するなど、相互送客やシナジーを生み出すような取り組みに挑戦していきたいです。