会員証のデジタル化で、1ヶ月あたり3,000人の新規会員獲得を実現
デジクル for LINEミニアプリ デジクルプラスクーポン デジクル会員証 デジクル商品予約- 背景
- ・会員数拡大とプリペイド決済の普及のために、デジタル会員証を検討
・ネイティブアプリよりも開発費が低く、運用しやすいLINEミニアプリに注目
- 活用
- ・ポイントカードやプリペイド決済など、従来の板カードの機能を再現
・電子レシートやクーポン機能で、デジタルならではの購買体験を提供
- 効果
- ・1ヶ月あたり3,000人の新規会員獲得。若年層の開拓にも効果
・プリペイド決済の利用率 140%へ伸長
デジクルを導入した背景
顧客囲い込み・利便性向上のためにデジタル会員証を検討
マキヤでは、約3年前にポイントカードにプリペイド機能(ハウス電子マネー)を搭載した「マキヤプリカ」(黄色カード)の提供を始めました。「マキヤプリカ」の利用は、お客さまが事前に現金をチャージしてご利用いただくというプリペイドカードの特性から再来店につながりやすく、お客さまにとってもお財布を持ち運ばずにお買い物いただけるため、お客さまの囲い込みと利便性向上に重要な役割を担っています。
以前に会員証として発行していた「マキヤポイントカード」(白色カード)については、新規発行は「マキヤプリカ」提供開始とともに終了しており、ご利用についても2023年3月に停止し、完全に「マキヤプリカ」へ移行する予定です。
「マキヤプリカ」をより快適にご利用いただき、普及を加速させるためには、板カードだけではなくデジタル会員証も必要だと考えました。はじめはネイティブアプリを検討しておりましたが、膨大な開発コストやアプリ運用のマンパワーを要することがボトルネックになります。
一方で、デジクル for LINEミニアプリであれば、開発費用とリリース後の運用の両面のコストを抑えながら、必要な機能を十分に提供できることに魅力を感じました。また、当社ではすでにLINE公式アカウントを運用していたため、LINEを基盤とした顧客接点を活用できるのではないかという期待も後押しとなり、まずはLINEミニアプリから始めることを決断しました。
活用方法・機能
クーポンやプリペイド決済、電子レシートなどお買い物に関する機能を集約
2022年8月のリリース時点では、板カードに代わるデジタル会員証としての役割を中心に機能を展開しました。具体的には、お買い物時に貯まるポイントカード機能、プリペイド決済・残高確認機能、クーポン機能などを提供しております。電子レシートサービスの「スマートレシート」とも連携しており、電子レシートの確認も可能です。
会員連携の開発にあたり、プリペイド機能や電子レシートなど、従来から利用している複数企業のサービスとの繋ぎ込みが必要になりましたが、デジクルと各社の連携で実現できました。
お客さまには、スマホ1台でお得な情報の確認から決済、購買履歴の確認など、お買い物にまつわるあらゆる行動をLINEミニアプリで完結できるようになっており、ご好評いただいております。ご利用開始時の登録についても、すでにマキヤプリカをご利用の方の紐付けはカードに記載の番号入力で簡単に実施でき、また、新規登録もLINEミニアプリ上で簡単にできるようになっています。
導入後の効果
1ヶ月あたり3,000人の新規会員獲得。プリペイド決済利用率も140%へ増加
導入後11ヶ月時点で、LINEミニアプリの会員数は10万人を突破し、想定よりも多くのお客さまに浸透しており大変嬉しく思っております。デジタル施策ということもあり、これまで獲得が難しかったヤング層を中心に、新規会員登録も毎月平均3,000程度増加しています。白色カードのお客さまによる紐付けも進んでおり、これまでプリペイド決済を利用されていなかったお客さまに「マキヤプリカ」をご利用いただける機会を創出できました。
会員構成にも変化があり、従来の板カードの利用者数は50代以上の方が中心であったのに対し、LINEミニアプリでは40代以下の方に多くご利用いただいています。これまで開拓できていなかった若年層のお客さまを会員化できたことに、大きな手応えがありました。
LINEミニアプリをご利用いただいているお客さまは、ロイヤリティが非常に高いというデータも出ました。来店頻度は黄色カード・白色カードよりもLINEミニアプリ会員のお客さまの方が高く、LINEミニアプリやLINE公式アカウントでの情報発信もきっかけとなり、身近な存在になっていると実感しています。プリペイド決済の利用率も140%へ伸びており、売上面でも効果がありました。
また、コスト削減の面でも成果を感じています。板カードの発行には紙での申込が必要だったため、LINEミニアプリの導入によって店舗スタッフの対応時間を削減できました。プラスチックカードの発行が減ったことで、環境配慮やSDGsにもつながっていると考えています。
今後の展望
販促をLINEミニアプリに集約し、より快適な購買体験を提供したい
LINEミニアプリが順調にお客さまに浸透している状況を受け、さらにLINEミニアプリを基盤とした便利な機能提供や販促施策を行っていきたいと考えています。
すでに2023年1月には、LINEミニアプリ上での商品予約機能「デジクル商品予約」を実装し、恵方巻きや土用の丑の日のうなぎなど販売の予約で活用しております。従来はフードロス対策の1つの柱として店頭で、紙ベースで実施していましたが、LINEミニアプリからいつでもどこでもご予約いただけるようになりました。注文書の受付や集計などの対応にかかる従業員の負担も軽減しております。
販促施策という点では、クーポンの配信について積極的に取り組んでいきたいと考えています。現在は母数を意識してセグメントを絞らずに全体に向けたクーポン配信を行なっていますが、セグメント配信も可能であるため、今後はターゲットを絞った配信の活用も検討しています。また、クーポン自体のバリエーション拡大策として商品単位でのポイントバッククーポンの導入も予定しております。最終的には、お客さま1人1人に対する「ワントゥワン」での配信が目標です。
今後も、すでにリリースしている機能のアップデートやキャンペーンのデジタル化など、LINEミニアプリに販促を集約していくことで、お客さまにさらに快適な購買体験を提供してまいります。同時に、今回のLINEミニアプリをリテールメディアとして育てることで、メーカーとの取り組みも増やしていきたいと考えております。