今更聞けない「Webview」とは?
ネイティブアプリなどを調べたりしていると、よく「Webview」という言葉を耳にすることがあると思います。このページでは「Webview」について解説していきます。
こんな方におすすめ
- ネイティブアプリ・LINEミニアプリの開発、導入を検討している方
- 店舗運営、販促担当、マーケティング担当になられた方
- Webviewとブラウザの違いを知りたい方
Webviewとは
Webviewとは、その名の通りウェブコンテンツを表示するためのビュー(画面)のことを指します。ウェブページをアプリ内でも容易に閲覧するための機能で、多くのアプリで利用されています。例えば、ニュースアプリではWebviewを用いて各記事を表示できるようになっていたり、SNSアプリでは、外部リンクをクリックした際にリンク先のWebページをアプリ内で表示します。これにより、ユーザーはアプリを閉じてブラウザを開く手間を省くことができます。
Webviewとブラウザの違いとは
それではWebviewとブラウザではどのような違いがあるのでしょうか。
- 機能概要
Webviewはアプリケーション内に埋め込まれたブラウザコンポーネントで、アプリ内部でWebコンテンツを表示することができます。一方、ブラウザは自立したアプリケーションで、インターネットから直接Webサイトをロードして表示することが特徴です。
- 閲覧方法
Webviewを使用すると、Webコンテンツの閲覧とアプリケーションの操作を同じ場所で行うことができます。これによりユーザーはアプリを離れることなくWebコンテンツにアクセスできます。一方、ブラウザを使用する場合、Webコンテンツを表示するために別のアプリケーションを開く必要があります。
- 制御
Webviewの場合、開発者は表示するWebコンテンツとその表示方法を制御できます。これにより、アプリの全体的なユーザー体験を自由に設計することが可能です。ブラウザの場合、開発者はウェブサイトの設計に影響を与えることができますが、ブラウザ自体の操作や表示には制限があります。
このように、Webviewとブラウザは異なる特性と利用シーンを持っています。開発者はそれぞれの特性を理解し、そのアプリケーションの目的に最も適した選択をすることが重要です。
Webviewのメリット
Webviewには下記のようなメリットが挙げられます。
- ユーザー体験の向上
アプリから離れることなくウェブコンテンツを閲覧することができるため、ユーザー体験の向上やアプリ内滞在時間の延長が期待できます。
- 開発速度の向上
既存のWebページをそのまま読み込むことが可能なため、開発者は一度コードを書くだけでよく、アプリの開発にかかる時間を大幅に短縮することができます。
- 保守の容易さ
アプリの内容を変更する際に、Webのコンテンツを更新するだけで済むため、開発者のメンテナンスコストが削減されます。
- プラットフォームの一貫性
同一のWebコンテンツを異なるプラットフォームで表示できるため、iOSやAndroidなど異なるプラットフォーム間での使い心地の差を小さくします。
開発者にとってもWebviewが実装されているアプリを使うユーザー側もメリットがありますね。
Webviewのデメリット
それではデメリットも見ていきましょう。
- パフォーマンスの問題
Webviewはアプリと比べるとパフォーマンスが劣ることがあります。特に、JavaScriptの重い操作や複雑なアニメーションが含まれている場合、スムーズなユーザーエクスペリエンスを妨げることがあります。
- セキュリティリスク
Webviewはwebページのセキュリティに依存するため、webページにセキュリティホールがあるとアプリ自体がセキュリティのリスクに晒される可能性があります(脆弱性)。そのため、安全なアプリケーション開発には、Webviewで表示するWebページのセキュリティ強化が必要となります。
- デバイスの互換性
すべてのデバイスがWebviewを同じように扱わない場合があります。これにより、開発者はデバイスごとの問題を解決しなければならないことがあります。
- ユーザー体験
ネイティブアプリと異なり、Webviewを使用したアプリでは一部のUIのカスタマイズが難しく、本物のアプリのように見えない、または感じないといった見た目や使い心地に違和感を感じるユーザーもいるかもしれません。特に、アプリのデザインとUI/UXに細心の注意を払っている場合に顕著です。
まとめ
Webviewは私たちが日常的に使っているアプリで多く使われており、気付かないうちにWebviewと触れているのではないでしょうか。これからアプリを導入検討される方やリニューアルを検討されている方はメリットとデメリットを考慮しながら慎重に選択することが必要です。